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21 / June 2017

レースレポート -一本松静香- (Ironman70.3セントレアジャパン)

・大会名 : Ironman70.3セントレアジャパン
・開催日時 : 2017年6月11日(日)
・距離 : swim 1.9km / bike 90.1km / run 21.1km

今回出場したironman70.3セントレアでは、9月にアメリカテネシー州で行なわれるironman70.3世界選手権への出場権を獲得することを第一の目標としてレースに臨んだ。今シーズンはIronman Konaへの出場権獲得、宮古島3位入賞と、設定した目標を達成してきたので、このレースでも確実に世界選手権の権利をとりたいところであった。しかしレース直前に膝を故障するなど、予想していなかった事態も起こったが、練習時間と距離を短くし、怪我の悪化や疲労をためないよう心がけ、濃度の高いトレーニングを心がけて準備した。

レース当日、女子のスタート時間は9時30分、気温は20度超える。待ち時間で上着を着るか着ないか迷うぐらいの温度だが、日差しは強かった。水温は20度を少し上回り、若干冷たく感じる程度。会場入りしたのは2時間半前で余裕があったので、男子のスイムスタートを3ウェーブ分見て研究した。浜から浅瀬に向かって一直線に並んでスタートするが、浜からスタートする人、または水の中からスタートする人がいて、どちらがいいスタートを切れるのか自分と重ね合わせイメージした。結果、真ん中からスタートするのが最善だと考え、最前列の真ん中から号砲とともにスタートを切った。



私がイメージした通り、真ん中からのスタートは小走りをし、イルカ飛びをした勢いで泳ぐことができ、いいスタートを切ることができた。最初の200mはハイペースでいくが、ある程度周りとスピードを合わせながら泳ぎ、200m以降はリラックスしながらスピードをあげて泳いだ。そんな中リレー出場の男性が一人飛び抜け前へ行く姿が見えたのだが見失ってしまい、300mから折り返しの1kmほどは独泳で、自分のペースで気持ちよく泳いだ。残り1kmの折り返し時点からは、15分前にスタートした前ウェーブの選手が続々と現れたが上手く交わし、ブイめがけながら自分のペースを刻んだ。最終ブイから浜辺への距離が想像以上に遠く、潮で左に流されるのに逆らいながら、最後まで集中力を切らすこと無く泳いだ結果、予想通りの27分、女子1位でスイムゴールした。



スイム後は落ち着いて着替えを済ませ、焦ること無くバイクをピックアップし、順調にバイクスタートをした。バイクコースは平地でカーブ多めの4周回のコースで、残り30kmはアップダウンがある。1周回目はあまりの人の多さにびっくりし、カーブや細道などの危険ポイントを確認しながら走った。周回は混雑して走りにくかったが、周回ごとに応援をたくさんしてもらえるため、パワーが湧いてくる。



パワーをもらいながら順調に走っていたが、1周回目の15km地点あたりで、前方不注意によってカラーコーンに突っ込み落車をしてしまった。頭が真っ白になり、チェーンが掛からないままこぎ続け、何も考えられない状況だった。しばらくして我に返り、「何のためにレースをしに来たのか、世界選手権の権利を取るために来たのだ。」と、自問自答をした結果、立て直すことができた。転倒による足や腕の痛みによって集中が欠けたが、一点に意識を集中させ無心になってこいだ。すれ違う仲間や応援の声は耳に入ってこなかったため、友人はびっくりしただろう。2周目、3周目といつも以上に長く感じたが、気づけば、残り30km地点にいて気持ちもだいぶ落ち着いていた。残り30kmは人が少なく、自分のペースを取り戻すことができ、バイクエイジ1位でのフィニッシュとなった。



トランジションをスムーズに終えランに入った。ランコースは坂が多いとは聞いていたが、予想以上に多いうえ、長く緩い坂や急で短い坂などバリエーションが多く、心身ともに疲れている状態で対応するには辛いコースだった。落車の影響により左足の調子が悪く、身体が重い。2kmごとにあるエイドステーションに寄り、毎回頭から水を被り意識を飛ばした。時計は付けていないので確かなペースは分からなかったが、感覚的なペースとしては、あきらかに遅い予感はしていた。そして少しずつ後ろに追いつかれないかと不安になり始める。しかしこれ以上ペースは上がらないので、ペースが落ちないように一定のリズムで10km、15km、20kmと走り続けた。



そして残り1kmになり、盛大な応援とともにいろいろな感情がこみ上げてくる。そのとき、すごい勢いでオーストラリア人選手に抜かされる。自分にはついていける気力が残っていなかった。周りからの声援に応えたくて必死で追ったが、追いつけず、結果は、エイジ総合2位でエイジ別優勝となった。追いつけなかったものの、ゴール後は声援の中で走れた充実感、ゴールできた安心感、また悔しさが込み上げてきて、しばらく走りたくない、と思いながらも、トライアスロン最高!と叫びたくなった。



Ironman70.3セントレアでは、ironman kona(世界選手権)に向けて、スピード力を上げて自信をつけたかった。しかし自分の不注意によって落車し、ゴールするので精一杯という情けない結果になってしまった。転んだ後は、何度も出てくるネガティブな自分と戦い、自分に勝ち続けた。その結果、イメージしていたレース展開にはならなかったが、今回の第一目標であるironman70.3世界選手権の権利を獲得できた。あきらめていたらそこで終わりであり、あきらめた自分を克服することは難しい。しかし今回あきらめなかったことで、新たに出会った弱い自分に打ち勝ち心の自信がついたことに加え、目標の世界選手権の権利もとれた。最後まで何があるか分からない。練習もレースも、最後まで諦めずに今シーズンのメインレースであるironman kona、ironman70.3世界選手権に挑戦したいと思う。



≪使用タイヤ インプレッション≫
・700×23mm RACE EVO 3.5 チューブラー (プロトタイヤ)
軽くなめらかなのに、タイヤがしっかりしているので、パンクの心配もなく走ることができました。カーブが異常に多いコースでしたが、グリップ力もあるので安心して曲がりきることができました。


一本松静香
 IRONMANコナ世界選手権で活躍することを目標に、日々トレーニングを積んでいる。

≪プロフィール≫
・生年月日 : 1993年9月24日
・出身地 : 宮城県仙台市
・学歴 : 獨協大学

≪主な戦歴≫
2015年
 ・IRONMAN70.3セントレア 年代別優勝
 ・IRONMAN70.3世界選手権 年代別23位
2016年
 ・IRONMAN70.3台湾 年代別優勝
 ・みやじま国際パワートライアスロン エリート3位
 ・IRONMAN70.3世界選手権 年代別6位
2017年
 ・IRONMAN70.3 中国  年代別優勝
 ・宮古島トライアスロン 女子総合3位
 ・IRONMAN70.3セントレア 年代別優勝
 ・9月  IRONMAN70.3世界選手権   出場予定
 ・10月 IRONMAANコナ世界選手権 出場予定

≪記録≫
・IRONMAN70.3 (Swim1.9kmBike90kmRun21.1km) ベストタイム  4時間31分56秒

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